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【中小企業白書2023年版】中小企業におけるイノベーションの実態を読む

【中小企業白書2023年版】中小企業におけるイノベーションの実態を読む

”中小企業白書2023年版 第1部令和4年度(2022年度)の中小企業の動向”から、”第4章 中小企業におけるイノベーションの実態”を読んでいきます。

2023年版中小企業白書

 

前回記事はこちら

【中小企業白書2023年版】2022年中小企業の動向を読む

【中小企業白書2023年版】激変する外部環境と中小企業の取組みを読む

【中小企業白書2023年版】中小企業の実態に関する構造分析を読む

 

中小企業におけるイノベーションの実態

イノベーションとは、技術革新のことです。

中小企業においてもイノベーション(技術革新)活動は必要となりますが、その実態をみていきましょう。

 

中小企業における研究開発投資状況

企業規模・業種別に研究開発費、売上高費研究開発費の推移が示されています。

大企業も中小企業も、研究開発費は右肩上がりですが、売上高に占める研究開発費で違いがあります。

大企業は2010年ごろから上昇基調となっていますが、中小企業は横ばいが続いています。

 

中小企業におけるイノベーション活動の取組状況

こちらは、コロナ前までの従業員規模別にみたイノベーション活動ん実行状況となっています。

小規模企業では半数以下と、イノベーションに取組む割合が少ないです。

基本的にお金や人材の余力がないことも影響しているのかもしれませんが、小規模企業は下請けの仕事が多いということも影響しているのではと思います。

 

中小企業におけるイノベーションの効果

イノベーション活動によって得られた効果

イノベーション活動の効果が示されています。

イノベーションとは技術革新のはずですが、「革新的ではないがイノベーション活動に取り組んでいる」と意味不明なことが書かれています。

注釈に

本調査におけるイノベーションとは、「売上や業務の効率化など生産性向上に寄与し、経済的な価値を生み出す、課題解決に向けた企業における新たな取組。革新的なイノベーションだけでなく、自社にとって新しい、または改善された取組も含む」とされている。
ここでいう「革新的なイノベーション活動」とは、競合他社が導入していない全く新しい取組を指す。

と記載されています。

なんだかややこしい話ですが、「競合他社もやっていない真のイノベーション活動なのか」、「単に自社にとって新しい取り組みに過ぎないのか」、ということです。

 

競合との差別化や販路拡大には、真のイノベーションの方が効果が高いとされています。

当たり前と言えば当たり前ですが、逆に自社にとって新しい取り組みに過ぎなくても、差別化や販路拡大には30%以上の企業が効果があったとなっています。

 

中小企業におけるイノベーションの課題

研究開発段階でのリソース面の課題

上記でも見てきたように、中小企業がイノベーションを生み出す活動をするにはいくつかの課題があります。

意外と資金不足については課題となっていない企業が多い印象です。

一方で、人材不足には大きな課題を抱えているようです。

資金面には問題が無くても、人材不足を解消するまでには至らないということでしょうか。

 

事業提供開始・事業拡大段階でのリソース面の課題

こちらは事業提供開始、事業拡大段階での課題となっています。

こちらも同様に、人材不足の課題が顕著です。

 

コア技術への理解

自社の強みを認識している企業の方が、イノベーションの事業化が進み結果につながっていると示されています。

中小企業では強みを伸ばすことがセオリーと言われますが、それを裏付ける一つの事例かと思います。

 

新たな市場ニーズを踏まえたイノベーション

単にイノベーションにつながる技術を開発しても、そこに市場ニーズが無ければ収益化にはつながりにくいことが示されています。

当たり前のようですが、市場ニーズの探索が重要であることが示されたデータかと思います。

 

コア技術とマーケットをつなぐ人材の重要性

ここでは、自社のコア技術・ノウハウとマーケットニーズのギャップを埋め合わせ戦略を構想・実現する人材支援があった方がよいと思うかどうかのアンケート結果です。

一文が長いのでわかりにくいですが、むちゃくちゃざっくり簡単に言うと「開発したものを上手く売ってくれる人」が欲しいとの事ですね。

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