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【経営】SDGsって何?!娘の受験を機に強制的にSDGsとは何かを学んだ40代が気づいたSDGsとの付き合い方

【経営】SDGsって何?!娘の受験を機に強制的にSDGsとは何かを学んだ40代が気づいたSDGsとの付き合い方

テレビや新聞だけでなく、スーパーの壁に貼られるポスターにまで「SDGs」の文字が溢れています。

ここ数年でよく目にするようになった「SDGs(エスディージーズ)」。

私、スタッフSiはほんの1年前まで「エスディージー・・・エス?」と呼んでしまうような認識レベルでした。

「また響きがいいだけの偽善的な事言っているなぁ。リサイクル?」くらいの認識でした。

それが、娘の高校受験を通して一緒に勉強した結果、今では「SDGs」は「偽善的」ではなく「必要なこと」だと強く感じています。

 

娘の高校受験をきっかけにSDGsを学んでみた

娘の第一希望は総合学科の高校でした。

総合学科とは次のように設置された学科です。

「普通教育及び専門教育を選択履修を旨として総合的に施す学科であり、高等学校教育の一層の個性化・多様化を推進するため、普通科、専門学科に並ぶ新たな学科として設けられたものであります。(平成5年3月22日付け文初高第202号初等中等教育局長通達)」

各学校においてその教育内容・方法等について創意工夫を行い、それぞれの特色を発揮しています。娘の目指した学校は社会課題の解決に力を入れている学校でした。

 

入試方法は5教科のテストによる一般入試の前に、小論文と面接による推薦入試が設けられており、娘は推薦入試での合格を目指すことにしました。

推薦入試は課題の中から社会課題について考え、自分なりの解決策を小論文形式で書くというもので、手っ取り早く今話題のSDGsを勉強しよう!と勉強し始めることになりました。

 

娘だけで取り組むのは難しそうだったので、私も娘と一緒に本・新聞・インターネット・テレビのニュースを読んだり見たりする日々が続きます。

 

そもそもSDGsとは何なのか。SDGsに至るまでの流れ。

ぽっと出なイメージが強いSDGsですが、実は1972年の「国連人間環境会議」に合わせて発表された「成長の限界」という報告書の中で「このまま人口増加、環境汚染、資源消費などが続けば、100年以内に地球上の成長は限界に達する」と警鐘が鳴らされたのが始まりです。

その会議で「人間環境宣言」が採択され、これがその後のSDGs採択につながっています。

 

それから国連の依頼による政府間会合にて「持続可能な開発」が提唱され(1987年)、その後も地球上の社会、経済、環境や、気候変動や生物多様性、貧困や失業、社会の崩壊などの問題の解決も目指すものとして成長していきました。

 

2000年に開催された「国連ミレニアム宣言」で「MDGs(ミレニアム開発目標)」という2015年を達成目標とする8つのゴールが設定され、これがSDGsの前身と言われています。

 

また、グローバル化していく世界と巨大化していく経済が起こす環境・社会問題は国家や国連機関だけでは解決できなくなってきたことから、企業・団体も巻き込んだ枠組みとなっていきました。

さらに、持続可能な社会は現在の世代だけでなく次の世代も育成して行かなくてはいけない、という考えのもと、2002年には日本が中心となり、環境と開発の「人づくり」の施策を打ち出していきました。

それは「持続可能な社会づくりの担い手を育む教育(ESD)」と名付けられ、日本の小中高校教育でも2008年、2009年頃から既に取り入れられています。

 

さて、MDGsは一定の成果を挙げましたが、時代の流れとともに先進国内でも格差が広がるなど、新たな課題を抱えるようになってきました。

そこで、国連が主導して3年かけて次の目標に向けて議論し、2015年に採択された「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中で書かれた目標が、2030年を期限とする「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals=SDGs)」なのです。

 

私は、SDGsをぽっと出のインチキくさい偽善的な今だけの目標だと思っていました。

しかし勉強してみると、実はそれが1972年に「人間環境宣言」が採択されてから50年間、その時代の課題に向き合いながら育てられきた目標であり、おそらく今後もその時代の問題を解決するために変化しながら続いてくるものだということを知り驚きました。

 

子供たちは学校の教育でSDGsに触れている。

2020年度に小学校、2021年度に中学校、そして2022年度には高等学校の学習指導要領が改訂され、子供たちは学校で学ぶ教科の中でSDGsを学ぶようになりました。

 

既に教育に取り入れられている「持続可能な社会づくりの担い手を育む教育(ESD)」の上にSDGsの教育が乗っているので、私が小中高時代とは全く違った教育をされているのではないかと感じます。

 

Z世代が社会問題に対して関心が強く、多様性を受け入れやすい、という理由の一つが教育にあるのではないでしょうか。

 

娘の通った中学校はお互いの違いを認め合っている雰囲気の学校で、国語の発表でアニメや好きなアイドルやVTuberなど、本当に自分の好きな発表を堂々として、それを聞いている人も興味を持って受け入れているという話を聞いていました。

私が中学生の頃は、アニメなどのジャンルにのめり込んでいる事は堂々と言うものではない、という風潮があったように思います。

そのため、娘の中学校のお互いの好きなものを国語の課題として教室で堂々と発表する様子を聞いて、とても新鮮で素敵なことだと感じました。

それはESDから始まった教育の成果と言えるかもしれません。

 

 

頭の中にSDGsが入ったら、SDGs基準で物事を捉えるようになってきた。

さて、娘は無事に推薦で高校に合格しました。

 

入学してからも高校で社会課題について勉強する日々が続いているため、新聞の購読が欠かせません。

高校入試に向けて再開した新聞購読を継続し、私も新聞を読む日々を過ごしています。

 

新聞を読んでいると、多くのニュースがSDGsのターゲットに関わっていると気づきました。

普段の生活でもこれはSDGsのどこに当てはまるかな?と意識することも多くなり、パソコンの壁紙はSDGsの17ゴールの壁紙にして、日々眺めています。

 

また、何かを持続可能なものにしていきたい、と考える時、SDGsはヒントを与えてくれます。

現在、私はPTAの役員を務めており、コロナ禍をきっかけに組織の大幅な縮小をしました。

縮小したPTAが持続可能な組織になるために、話し合いではゴール8「働きがいも経済成長も」、ゴール12「つくる責任、つかう責任」を意識しています。

SDGsにはゴール毎にさらに細かいターゲットが設定されており、当然PTAが目指すターゲットはありません。

ただ、ゴールだけなくターゲットも読み込むことで持続可能とは何によって作られていくのか、何が必要なのか、というものが見えてきます。

 

物事を見る角度に「SDGs視点」が入ったので、世界の広がりを感じます。

 

持続可能な世界、というと自分には手に負えない問題に感じますが、SDGsのアイコンの日本語化のコンセプトが「自分ごと化」であるように、自分ごととして考えると、大きなヒントを与えてくれるものだと気付かされました。

 

参考文献:川延昌弘(2020) .『未来をつくる道具 わたしたちのSDGs』. 株式会社ナツメ社 , 207.

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