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【財務分析】ローカルベンチマーク・経営自己診断システムを活用して財務分析を行い現状把握をする

【財務分析】ローカルベンチマーク・経営自己診断システムを活用して財務分析を行い現状把握をする

財務分析からの現状把握

財務分析を行うと、同業他社や計画や過去実績と比べて現状把握をおこないます。

本当はエクセルで作成する方が、数字と向き合えるのでいいです。

しかし苦手な方には、国から便利なツールが提供されています。

 

【ローカルベンチマーク】

ローカルベンチマークは経済産業省が提供するツールとなります。

ローカルベンチマーク(略称:ロカベン)とは、企業の経営状態の把握、いわゆる「企業の健康診断」を行うツールです。
企業の経営者と金融機関・支援機関等がコミュニケーション(対話)を行いながら、ローカルベンチマーク・シートなどを使用し、企業経営の現状や課題を相互に理解することで、個別企業の経営改善や地域活性化を目指します。

(経済産業省HPより)

エクセルシートもダウンロードできますし、ミラサポplusに登録して入力すれば自動で計算されます。

金融機関もローカルベンチマークはなじみがありますので、まずはローカルベンチマークから取り掛かるのが良いでしょう。

 

【経営自己診断システム】

経営自己診断システムは中小機構が提供するツールとなります。

中小機構は経済産業省中小企業庁密接に関係する独立行政法人です。

決算書の財務情報から強みや課題を確認する経営分析サポートツールです。
自社の特長や課題を把握して、経営の意思決定につなげることを目的としています。

(中小機構HPより)

ロカベンはエクセル版の場合やや古く、ミラサポplusの登録が必要など手軽とは言い切れません。

中小機構の自己診断システムは登録不要ですぐに診断が可能となります。

 

ローカルベンチマーク、経営自己診断システムは、同業他社との比較ができる点が優れていると考えます。

無料で同業他社比較ができることで、より自社の立ち位置がつかめます。

 

同業他社の比較は

などからもできます。

 

財務分析の一番も目的は、自社の過去実績や年初に立てた計画などとも比較して、自社の置かれている状況を把握します。

 

比較表の作成と優れている点・問題点の把握

財務分析は単年度だけをみても判断できますが、おススメは過去5年分を並べてみることです。

数字で客観視されますので、今までと違った発見があるはずです。

また、並べてみることで自社がどのような状況に進んでいるのかもつかめます。

 

他には、自社の優れている点と問題点の把握を行います。

優れている点は、今後活かしていくこととして、問題点は改善をおこなうこととして認識をします。

例えば、資金繰りが悪いと感覚でわかっていたが、その原因は在庫が多いのか、資金の回収が遅かったからなのかなどがつかめます。

すると、改善するのに具体策も考えることができますし、根拠ある指示が下せます。

これまでは感覚でなんとなくわかっていたことを、数値として示すことで、その裏付けの根拠が明らかになる事が大きなメリットです。

 

財務分析は表面的にわかっている問題点を深堀する手掛かりとして使う

例えば資金繰りが苦しい会社の場合、売上の減少やコストの増加などに陥っていると思います。

しかし、それは表面上の問題点であり、「なぜ」そうなったのかの原因を追究して改善策を講じることが必要となります。

その原因の追究をするための手掛かりとして財務分析を活用します。

 

例:直近の売上は下がっていないのに、資金繰りが苦しくなった。

このような症状が出ている場合、財務指標のどれかは必ずこれまでと比べて変化している指標があります。

例えば、売上高経常利益率が悪化していているならコストが多くかかっていると推測します。

もしくは、売上債権回転期間の日数が伸びているなら、回収できていない売掛金が増えたと推測します。

また、流動比率が変化をしていないなら、資産の中身が変わっている(現金が減って、売掛金や在庫が増えた)と推測します。

 

このように、一つの症状に対して多面的にみることで原因を追究していきます。

 

同業他社と比べ優れている点についてもその要因の追究をおこないます。この優れている点の要因が、競合他社が簡単にまねできないことであれば、それが会社の強みとなります。

利益率が高いなら、その理由を深く考えてみる。流動比率が高いなら、なぜそうなのかを考える。

会社の仕組みとして達成できているなら、それは真の強みです。

 

また、最近では事業再構築のように、自社の強みを生かして他の分野へ進出することもあるでしょう。

そのような時にも、他業界とのギャップを確認することに使えます。

ギャップがあるなら、なぜ「その業界はそのような結果になっているのか?」を考える、切り口の一つとなります。

 

問題解決の糸口をつかむ

自社を良くしたい場合など、問題解決の糸口にもなります。

数値上変化をしているところを手掛かりに推測をおこない、実際はどうだったのかの確認作業を行うことで、問題解決の糸口をつかみます。

先ほどの例でいえば、きっちりと債権回収ができていなければ、入金管理の仕組みづくりを行うといったことです。

経営改善計画書などを作る場合、「問題を解決するためにはどのようなことをするか」(アクションプランと言います)が、できそうなことで効果があると認められれば、計画書の数値の裏付けとなり、金融機関を納得させやすくなります。

債権回収ができていないという問題に対し、回収を徹底します、と言ったことではどのようにするのか具体的ではないので信頼度が落ちます。

 

 

まとめ

数字は無機質な分客観的です。そのため、都合が悪くなると目をそむけたくなる結果が現れます。

私も見たくない時があります。

しかし、客観的に示される事、助言をもらうことは経営者になるとなかなか無かったりします。

他人に言われるよりは、数字を自分で確認したほうがまだ腹が立つことも無いかもしれません。

事実の一つとして、次につなげればいいのではないかと思います。

 

数年分の比較表を作成し、客観的な数値を示すことで、社員や金融機関への納得度が高まります。

無機質で冷たく感じる財務分析も、その分客観性が高まり、相手への納得材料と使えるところがメリットです。

 

【まとめ】事業計画書・経営改善計画書の書き方

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