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実績

【事例】「時は金なり」時間当たりの利益を計算して資金繰りが改善

【事例】「時は金なり」時間当たりの利益を計算して資金繰りが改善

初めてお会いした時から3年がたちます。

 

これはある施工会社でのことです。

毎月1回の訪問を行い、経営改善の支援を行ってきました。

はじめのころは正直言って「このまま続けて大丈夫かな?」といった感じでした。

年商を超える借入金。社長本人も借入があります。

そんな会社が1年で大きく変わり、金融機関の担当が驚きました。

 

「社長、その仕事は時給換算してみたらいくらになりますか?」から始まった改善

訪問した会社の社長は、親の事業を引き継いだ2代目です。

全然畑違いの仕事をしてたところに、親からの急な呼び出し。

事業を引き継いでほしいとのことで、その日から社長の奮闘が始まりました。

しかし、右も左もわからない状況のなか何とか一生懸命仕事をしますが業績は下がる一方。

親から受け継いだ負債も重くのしかかります。

さらには主力取引先が倒産をしたり、詐欺にあったりと、なかなか強烈な不幸に見舞われてます。

従業員も解雇し社長一人。節約のために事務所も移転しました。

私がお会いしたのはそんな頃でした。

 

継続支援のスタート

社長は決してサボっている訳ではありませんでした。

休みも無く、一生懸命働いています。

平日は忙しいので、訪問できるのは日曜日。

前向きでまじめな態度と、親から引き継いだ事業を潰したくない信念。

私もこの社長の力になろうと思い、月一回の訪問による支援が始まりました。

 

働いても働いても利益にならない

一生懸命働いている割には利益になっていない。

経費も目立つ無駄遣いをしている訳でもない。

毎日お金のことが不安で、ぐっすり眠れない日もあるとのこと。

 

とりあえず経費の削減ができる分については削減を進めますが、それでも必要資金に足りない。

 

あとは売上を伸ばすしかありません。

社長は目いっぱい働いていたので、このような場合は中身の見直しをします。

これまで作成されていなかった、過去実績の月別売上粗利表を作成していきました。

 

売上と利益の見える化、行動の見える化

一覧表を作成していくと、1案件当たりの売上金額と粗利が見えてきました。

はじめに聞いていた社長が体感している利益率と乖離があります。

そして月別で売上がデコボコしています。

月別で売上がデコボコしているのは良くある話なので問題ないのですが、その月にどんな動きをしていたかが重要です。

 

次の質問として、1案件の営業~受注~施工~完了~事務処理までかかっている時間を聞いていきました。

すると、1件あたりにかけている時間は変わりない割には、利益額にバラつきがあります。

 

時間当たりの利益計算

「社長、その仕事は時給換算してみたらいくらになりますか?」

この質問に社長はハッとした顔をされました。

 

いくつかのモデルとなりそうな案件の粗利を時間で割ると、これまで見えてこなかったものが見えてきました。

 

「社長、Aという案件は1時間当たり8,000円の粗利益を生み出してますね。一方Bの案件は2,000円です。どうも比率的にBのような案件が多そうに思います。これは何か意図があってされているのですか?」

 

時間当たりの単価が高い方が良いに決まってます。

だからといって、単価が低い仕事が全て悪いのかと言えばそうではありません。

次の大きな仕事を取るための布石であったり、アフターサービスのような仕事もあるからです。

最後の「これは何か意図があってされているのですか?」の質問には、社長の事業戦略の意図があるのかの確認でしました。

 

「もちろん次の大きな仕事につなげるために、紹介いただいた仕事を全て受けるようにしてきました。断ると次の仕事が無くなりそうで怖かったので・・・」

 

その気持ち、よくわかります。

私自身も中小企業診断士として独立して、ゼロから売上を作ってきました。

売上の無い日々の辛さや怖さは理解します。。

 

しかしながら、現実は働いても働いても赤字で資金繰りが苦しいのです。

どこかでこの流れを変えなくてはいけません。

 

 

割に合わない仕事は断る

「それでは、1時間当たりどれくらいの粗利益を生み出さなくてはならないか計算してみましょう」

毎月の経費や返済額が1か月に必要な金額です。

いわゆる損益分岐点売上です。

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一般的な損益分岐点は固定費の算出だけですが、今回はキャッシュフローをベースに考えてます。

 

「社長、ざっくりとですが1時間当たり4,500円の粗利ないと、資金繰りがマイナスになりそうです。事務作業とかの時間もありますので、目安として5,000円くらいは目標にされた方が良いですね。」

と説明をしました。

 

すると、

「こんな風に計算をすることは考えたこともありませんでした。利益がでない原因がわかった気がします。次につながらないような、単に安い業者に発注したいだけのお客さんもいた気がします。これからは動きを変えてみます。」

とその日は終了しました。

 

少し細分化して数字で可視化することによって、質のいいお客さんなのか悪いお客さんなのかが見えてきます。

飲食店などであれば当たり前の概念と思います。ですが業種が違えばそこまで考えていないことも多いもの。

 

社長の中では、いつまでたっても安い仕事しか頼んでこないお客さんと、しっかりと対価を払ってくれるお客さんの区別がついたようです。

感覚的にはわかってはいたのでしょうが、数字を見せて客観視すると、次の行動を起こさざるを得なくなるのが良いところです。

 

チャンスをモノにするためゆとりを持つ

それから2か月後の訪問の日に、

「あれから時給単価が安いところの仕事はなるべく断るようにしました。次につながるのかどうか、相手は自社の事をどう見ているのかを加味して受注をするようにしました。そしたら、これまででは考えられなかったような大型案件が受注出来ました!ありがとうございます!!」

その話を聞いて、逆にこっちがびっくりしました。

なぜなら、あまりにも話がすぐにうまくいったからです。

金額を聞くと、前年の年商の1/3にも達するとのこと。

利益率もしっかりあるし、これで資金繰りがすこし楽になりそうです。

 

「いやぁ、社長良かったですねぇ。日頃の努力が実を結びましたね。ところで、なぜ大型案件の話が取れたのですか?」

と聞きました。

すると社長は、

「時給単価の安い仕事を受けないようにしたら、動きに余裕が出ました。これまでは案件が一杯で通常であれば受けれそうにない仕事だったのですが、ゆとりを作っていたおかけで大型の仕事も受けれました。意外とあるもんですね。」

と嬉しそうに話をしてくれました。

 

チャンスをモノにするために、あえてゆとりを持つ。

余力が無ければ大きな仕事はできません。

資金繰りが苦しいので、目先の仕事を目一杯することに陥ってました。

動いていると考えなくて済みますし、仕事をしている感じがあるので安心感にもつながります。

今回の件は、実はそこが落とし穴なっだのです。

 

営業活動も可視化する

大きな仕事を取るにはゆとりが必要との話をしましたが、大型案件の依存度が高くなると業績変動が大きくなります。

いい話の仕事ほど競合も多いですし、空振りしたときのダメージが大きくなります。

 

営業活動も可視化しながら毎月の訪問時に確認して進めてきました。

受注を受けるまでの組立や戦略はもちろん大事になってきます。

 

時間という資産

会社の資産は見えているものだけでなく、今回は時間の概念を入れました。

まさに、時は金なり。

どんな人でも平等に与えられているのが時間なので、その時間をいかに有効に使うかが大事となってきます。

 

※数値等は修正を加えています

 

まとめ

売上が伸びない理由は、手数が少ない(営業活動が足りない)かバランスが悪い。

今回はバランスが悪いタイプであったので、中身の組立を変更することによってうまく言った事例です。

 

当然この会社は、利益率の低い仕事を断っただけで業績を回復させたわけではありません。

色々とあのてこと手を一緒に考えながら、取り組んだ結果です。

1年前の金融機関への訪問時には担当に偉そうに対応をされたので、「来年の報告時には見返してやりましょう」二人で言い合って帰りました。

今年の金融機関への報告では、帰るころには態度が変わってました。

担当者も、長年赤字続きだったところがまさか業績を大きく回復させているとは思わなかったのでしょう。

ひとまず見返すことはできましたが、まだまだ先は長いです。

ですが、このような地道な取組によって、毎月の資金繰りの苦しさから少し解放され、次への布石を打てるようになったことは大きな成果だと考えます。

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