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中小企業の売上が伸びない原因とは?利益につなげるために見直したい4つのポイント
売上を増やしたい。
そう考えたとき、「もっと営業する」「広告を出す」「新しい販路を探す」といった方法が、まず思い浮かぶかもしれません。
もちろん、集客や営業は大切です。
しかし、中小企業の経営を見ていると、売上が伸びない原因が、そもそも集客にない場合も少なくありません。
問い合わせはあるのに受注につながっていない。
売上はあるのに利益が残っていない。
仕事はあるのに、社内が回っていない。
やることが増えすぎて、何に力を入れるべきか決められない。
こうした状態で、さらに営業や広告を増やしても、会社が忙しくなるだけで利益につながらない可能性があります。
中小企業の売上改善を考えるときは、まず次の4つに分けてみると、問題の場所が見えやすくなります。
- 売れない:集客・受注・販路・発信のどこかに詰まりがある
- 儲からない:価格・粗利・取引条件に問題がある
- 回らない:供給力・役割分担・生産性に問題がある
- 決められない:商品や顧客、経営資源の優先順位が定まっていない
売上改善とは、単純に「売る量を増やすこと」ではありません。
お客様に届き、受注し、利益を残し、無理なく提供し続けられる流れをつくることだと考えると、見るべき場所が変わってきます。
1.「売れない」原因は集客だけとは限らない
売上が伸びないとき、最初に確認したいのは、商品やサービスが売れるまでの流れです。
大きく見ると、集客、受注、販路、発信があります。
たとえば、そもそも見込み客に知られていないのであれば、認知や集客を増やす必要があります。
一方で、問い合わせは十分に来ているのに受注率が低いのであれば、集客を増やしても問題は解決しません。
見積もりの説明が分かりにくい。
自社と他社の違いが伝わっていない。
価格の理由を説明できていない。
お客様が不安に感じていることに答えられていない。
こうした受注までの流れを見直す必要があります。
また、特定の取引先や紹介だけに依存している場合は、販路そのものが狭い可能性があります。
ホームページやSNSで発信していても、「誰に、何を伝え、次にどう進んでもらうのか」がつながっていなければ、閲覧数が増えても仕事には結びつきません。
売れないときほど、営業量を増やす前に、
どこで知ってもらい、どこで興味を持ち、どこで相談し、なぜ購入を決めてもらうのか。
この流れのどこが詰まっているのかを確認することが重要です。
2.売上が増えても「儲からない」会社がある
次に注意したいのが、売上と利益を同じように考えないことです。
売上が増えれば、会社が成長しているように感じます。
受注が増える。
現場が忙しくなる。
請求額も大きくなる。
ところが、その裏側で原材料費や外注費、人件費が増えていれば、売上ほど利益は増えません。
特に物価上昇が続く環境では、以前と同じ販売価格を続けているだけでも、粗利率が少しずつ低下することがあります。
そこで確認したいのが、商品別、取引先別、案件別の採算です。
売上規模の大きな取引が、必ずしも良い取引とは限りません。
売上は大きいけれど粗利が低い。
追加対応が多い。
納期が厳しい。
支払条件が悪い。
特定の社員に大きな負担がかかっている。
こうした仕事が増えると、会社は忙しいのに利益が残らなくなります。
大切なのは、すべての売上を追うのではなく、どの売上を伸ばし、どの取引は条件を見直すのかを考えることです。
価格転嫁も同じです。
単に「値上げするか、しないか」ではなく、原価や必要な手間を確認し、継続して提供できる価格になっているかを見る必要があります。
3.仕事はあるのに「回らない」こともある
売上改善というと、どうしても営業側に目が向きます。
しかし、すでに十分な仕事がある会社では、問題が売る側ではなく、供給する側にある場合があります。
問い合わせも受注もある。
ところが、人が足りない。納期が遅れる。社長やベテランに確認が集中する。手戻りが多い。
この状態でさらに集客すると、売上が増えるどころか、現場が疲弊する可能性があります。
忙しいことと、会社がうまく回っていることは同じではありません。
営業担当者しか案件の状況が分からない。
見積もりの基準が人によって違う。
社長が承認しないと仕事が進まない。
紙や口頭で情報がやり取りされている。
同じ内容を何度も入力している。
こうした小さな詰まりが積み重なると、仕事量が増えるほど生産性が下がっていきます。
必要なのは、まず仕事の流れを見えるようにすることです。
問い合わせから受注、受注から納品、納品から請求・入金まで。
誰が担当し、どこで判断し、どこで待ち時間や手戻りが起きているのか。
ここを整理すると、採用が必要なのか、設備投資が必要なのか、IT化した方がよいのか、役割分担を変えればよいのかが見えやすくなります。
売上を増やす前に、増えた仕事を受け止められる会社になっているか。
これも重要な売上改善です。
4.最後に必要になるのが「何をやらないか」の判断
会社の仕事は、放っておくと少しずつ増えていきます。
新しい商品。
新しい取引先。
新しい販路。
SNS。
新しいシステム。
取引先から頼まれた例外対応。
一つひとつは悪いものではありません。
しかし、中小企業には人も時間も限りがあります。
やることが増えすぎると、商品や価格体系が複雑になり、社員が覚えることも増え、管理する情報も増えていきます。
その結果、本当に伸ばしたい仕事に時間を使えなくなることがあります。
だからこそ、経営では「何をするか」だけではなく、何をしないかを決めることも必要です。
判断するときの基本になるのが、
「誰に」
「何を」
「どのように届けるか」
という3つのつながりです。
自社が特に役立ちたいお客様は誰なのか。
そのお客様にどのような価値を提供するのか。
自社の人員や強みを生かして、どのような方法で届けるのか。
この軸がはっきりすると、伸ばす商品、力を入れる販路、見直す取引も判断しやすくなります。
「やめる」といっても、すぐに商品や取引を切る必要はありません。
新規受注を増やさない。
価格や条件を見直す。
対応範囲を狭くする。
別の商品へ移行してもらう。
段階的に縮小する。
こうした方法もあります。
限られた経営資源を、利益につながり、自社の強みを生かせる場所へ振り向けることが重要です。
売上改善は「流れ」で考える
中小企業の売上が伸びないとき、「営業力が弱い」「集客が足りない」と一つの原因に決めつけると、打ち手を誤ることがあります。
まず、どこで流れが止まっているのかを確認します。
お客様に届いていないなら、集客や発信を見直す。
届いているのに決まらないなら、受注の流れを見直す。
売れているのに利益が残らないなら、価格や粗利を見る。
仕事はあるのに回らないなら、供給力や生産性を見る。
やることが多すぎるなら、何を伸ばし、何をやめるのかを決める。
こうして見ると、売上改善は営業部門だけの仕事ではありません。
集客→受注→利益→供給→再投資
この流れがつながることで、売上は会社に利益と余力を残し、次の成長へつながっていきます。
売上が伸び悩んだときほど、何か新しいことを始める前に、一度、今の流れを見えるようにしてみる。
どこが止まっているのかが分かれば、次に打つべき手も見えやすくなります。
よくある質問
Q.売上が伸びないとき、最初に何を確認すればよいですか?
まず、集客数だけでなく、問い合わせ数、受注率、平均単価、粗利率まで分けて確認します。
どこで数字が落ちているかを見ると、「集客を増やすべきか」「受注方法を改善すべきか」など、次に見る場所が分かりやすくなります。
Q.忙しいのに利益が出ないのはなぜですか?
粗利の低い仕事や不採算取引が多いほか、手戻り、属人化、役割分担のあいまいさなどで生産性が低下している可能性があります。
売上だけでなく、案件ごとの粗利と必要な時間を合わせて確認することが重要です。
Q.売上を増やす前に業務改善をした方がよい場合もありますか?
すでに受注があり、納期遅れや人手不足、社長への業務集中が起きている場合は、集客より先に供給力を整えた方がよいことがあります。
売上を増やしても対応できなければ、利益や顧客満足につながらないためです。
Q.不採算な仕事は、すぐにやめた方がよいですか?
必ずしもそうではありません。
将来性や他の取引との関係、自社の強みとの相性も含めて判断します。
価格や取引条件を見直す、対応範囲を限定する、新規受注を抑えるなど、段階的に見直す方法もあります。
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