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【起業・独立】起業・独立を考えたら、まずは家計を見直して事業継続力を高める
投稿日 2022.01.21 最終更新日 2022.06.15
起業・独立をすると、当たり前ですが生活費を自分で稼がなくてはなりません。
会社員の時と違い、決まった給与が支払われる訳ではないので、これまで以上に収入と支出をコントロールさせることが求められます。
起業・独立を考えたら、事業プランを練ることだけでなく、今の生活費を見直しをしましょう。
私も中小企業診断士として独立する時に見直しました。
家計を見直してライフプランニングを作り直す
家計を見直す理由は、「事業の成果がすぐには出ないことを想定」して、守りを固めるためです。
事業には、「想定外のことが起きるのはつきもの」と考えておきましょう。
計画していた通りに売上が上がらない。
予想していたよりコスト(費用)がかかる。
想定外の事態に巻き込まれた。
このようなことは、よく起きます。
仮に、独立前に見込み客がいるから大丈夫と思っていても、「いざ独立をしたらアテにしていた仕事をもらえなかった」という話はよく聞きます。
まさに、独立あるあるですが、会社員時代のツテでの話は、話半分くらいで考えておきましょう。会社という看板で評価されていたのか、個人の人間として評価されていたのかわかりません。こればっかりは、その状況になって初めてわかることです。
約束通りに受注になれば、ラッキーくらいに思うのが丁度いいかもしれません。
このように、独立をすれば想定通りに進むのかどうかも定かではありません。
生活をする上での支出を見直し、抑えることで、想定外の事態になっても生活できる状態を事前に準備しておくことが望ましいです。
経営者には、楽観的な部分と悲観的な部分の両面を持つ必要があります。
起業・独立後5年分のライフプランを作成する
本来のライフプランは平均寿命まで作ることが多いですが、収入面においては先が読めないと思います。
なので、起業・独立後5年分のライフプランを作成しましょう。
その時、収入は控えめに試算します。
金融機関に提出する数値計画でもなく、あくまで自分や家族のためのために作るものなので、より固めに見積もるくらいでOKです。
配偶者がいる場合は、配偶者の理解や納得を得るためにも、一緒に作成するのが良いでしょう。
お金の不安を可視化することで、自分たちは何が不安に思っているのかを客観的に知ることができます。
知れば心構えもできますし、対処も考えることが可能です。
起業・独立は家族の協力がある無しでは、難易度が変わると言ってもいいでしょう。
お金の事になるので、夫婦間でのトラブルの元になります。
ライフプランの作成は、特に子供がいる場合には、重要事項となるでしょう。
子供が社会人に出るまでの期間、どれくらいの養育費、教育費がかかるのかをざっくりとでもいいので把握することをお勧めします。
企業や独立は、リスクの高い取り組みでもあるので、事前の準備はしっかりとしておきたいところです。
支出の見直しは固定費から
支出を抑えるのに効果的なことは、固定費を削減させることです。
これは、家計も事業も同じです。
家計の見直しの第一段階として、固定的に支払っているもののリストを作りましょう。
娯楽費
年はサブスクリプションが流行っていますので、動画配信サービスの月額料金など、知らず知らずのうちに積み重なっているかもしれません。
娯楽的なものの支出を見直し、本当に必要なものだけ残しましょう。
起業・独立を決意したら、これまでと同じように余暇を楽しむ時間をひとまず我慢するくらいでもいいと思います。
恐らくは、事業が軌道に乗るまでは忙しくて、余暇を楽しむどころではないかもしれません。
とは言え、根を詰めすぎてもマイナスになると思いますので、絶対必要というものだけ残して、それ以外は解約候補です。
保険料
独立・起業は人生の一大イベントでもあるので、これを機に保険を見直しましょう。
ライフプランに合わせて、必要な保障だけに絞ります。また、同じ保証であればもっと安く入れることもあります。
特に国内の保険会社に加入しているのであれば、外資系の保険に入りなおすだけでも、保険料を圧縮できる可能性が高いです。
自分ではよくわからない場合は、一度保険ショップで見直しするのもいいでしょう。
ライフプランの考え方を知ることができます。
簡単なライフプランに合わせて提案をされると思いますが、改めて自身でライフプランを考え直して必要な補償額を計算しましょう。
会社員の場合は社会保険(健康保険)に加入しています。
法人を立ち上げるとそのまま社会保険(健康保険)ですが、個人事業主の場合は国民健康保険になります。
ですが、病院などでの負担額はどちらも同じです。
医療については公的保障もありますが、けがや病気になって働けなくなった場合、経営者には休業補償がありません。
心配な場合は、就業不能保険の加入を検討してもいいかもしれません。
通信費
通信費も固定的に支払う費用です。
携帯電話も3大キャリアの場合、費用が高くなりがちです。
いまではポイントの有無や光回線会社によっても料金が違ってきますが、セカンドブランドや格安キャリアも検討しましょう。
私はソフトバンクからワイモバイルに変更させました。
理由は、ソフトバンクのサービス(ソフトバンク光、ヤフーカード、ヤフーショッピング)を中心に利用していたので、他に移るとメリットが減るためワイモバイルにしました。
結果的にソフトバンクからワイモバイルにするだけで、費用は半額以下になり大きく携帯電話料を下げることができました。
ご自身の利用サービスなどを考えて、総合的に検討することをお勧めします。
その他
上記に上げた固定費以外にも、住宅ローンや家賃といった居住費があります。
もし賃貸住宅に住んでいるのであれば、思い切って住居兼店舗に移ることも、選択肢の一つかもしれません。
結果として、事業の家賃を抑えることができるかもしれません。
また、もし住宅ローンの金利が高いようであれば、借換を検討するのも一つです。
家計簿をつけPDCAの練習をする
食費、光熱費の削減は無理をするとストレスがかかります。
家計の削減と言えば、食費や光熱費に手を付けたくなりますが、毎日の事なので無理な削減は長続きしません。
食費は、同じ品質であれば、より安いスーパーで購入する。
購入したものは、廃棄をしないように使い切る分だけ買う。
など、無駄な支出を減らすことを心がけるようにしましょう。
それよりも、毎月の支出を定期的に見直して、本当に必要だったかどうかを検証することをお勧めします。
いわゆるPDCAのようなものですが、事業を営む場合でも大事な事なので練習の意味でも丁度いい取り組みと思います。
家計簿アプリで自動に取り込むタイプがおすすめです。
さいごに
預金残高が減っていくのは、精神衛生上よくありません。
自身も経験しましたが、何とも言えない不安な思いにかられます。
少しでも支出を抑えることができると、売上が少なくて生活費を賄えない状況でも、減少を緩やかにすることができます。
また、ここで焦って目先の売上に振り回されると、良くない状況になりがちです。
腰を据えて事業活動ができるように、起業・独立の準備の第一歩として、家計の見直しに取り組みましょう。
中小企業診断士/ファイナンシャルプランニング技能士2級/全経簿記上級
神戸市出身
中小企業3社(食品製造・アパレル)で約20年間財務経理部門を担当。2017年に中小企業診断士として独立。2020年株式会社ノーティカル設立。
事業計画・資金計画の立案から金融機関折衝や資金調達、計画実行支援を中心に、経営改善や新規事業支援を行う。
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