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【事例】3時間→10分へ。議事録作成をAIで効率化する方法と効果

投稿日 2025.09.08 最終更新日 2025.09.08
議事録作成の重荷から解放される道筋
会議が終わった後にやってくる「もうひとつの会議」、それが議事録作成です。
多くの中小企業では、経営者や少人数の事務担当者が兼務するため、どうしても「後回し」「未完了」となりがちです。
当社でもかつては、議事録作成に追われて夜遅くまでパソコンに向かう日が続いていました。
「せっかく3時間かけてまとめたのに、翌朝『まだですか?』と催促される…」そんな経験をされた方も少なくないのではないでしょうか。
しかし私たちは、AIの導入により 3時間かかっていた議事録作成を、わずか10分に短縮することに成功しました。
本記事では、私スタッフSiが、その改善の道筋を “3つのステップ” としてご紹介します。
段階的改善で実現した議事録作成の効率化事例
ステップ①:手書きメモ時代(作業時間:約3時間)
かつての当社では、会議中にノートへ走り書きをし、後からPCに打ち直すスタイルでした。
120分の会議を1本まとめるのに、以下の時間がかかっていました。
- 手書きメモの解読・整理:60分
- PC入力・文章化:90分
- 内容確認・修正:30分
合計:約3時間
しかも、急いで書いた文字は自分でも判別が難しく、「これは“○○”と書いたのか“△△”なのか…?」と悩む場面が頻発。
大事な発言を聞き逃して矢印だけがノートに書いてある・・・ということもよくありました。
結果として、議事録の提出が翌日以降にずれ込み、気まずい思いをしながらそっと上司に提出した日も…。
特に会議や打ち合わせが立て込むと、夜まで机に張り付く日々でした。
ステップ②:Teams自動文字起こし時代(作業時間:約2時間)
次に導入したのが Microsoft Teamsの自動文字起こし機能 です。
これにより、会議内容が自動でテキスト化されるようになり、聞き逃しは格段に減りました。
ただし、この段階には意外な落とし穴もありました。
- トランスクリプトにはタイムスタンプや氏名が大量に入っており、削除に30分以上
- ChatGPTに読み込ませようとすると、文字数制限で複数回に分割 → 再統合が必要
- 分割のせいで文脈が切れ、結果的に人の手で修正が必須。結局手元の謎のメモ書きを必死に読み解くことに。
「AIを使っているのに、なぜこんなに大変なんだろう…」
そんな疑問が何度も頭に浮かんだことを覚えています。
結果として、約2時間には短縮できたものの、想定していた「劇的な改善」には全く至りませんでした。
ステップ③:NotebookLM導入による劇的効率化(作業時間:約10分)
大きな転機となったのが GoogleのNotebookLM です。
初めて使った時、私は「これで本当にできるの?ChatGPTみたいに全部読み込めずに膨大な手直しが必要なのでは?」と半信半疑でした。
しかし、会議ファイルをアップロードし「議事録を作成してください」と入力すると、整った議事録が数秒で完成。
あまりの速さに「えっ…もうできたの?」とのけぞりました。
作業フローは次の通り:
Teamsのトランスクリプトをダウンロード(Word形式/VTT形式):2分
- NotebookLMにアップロード:1分
- 指示を入力「議事録を作成してください」:1分
- 出力内容の確認:5分
- 微調整・最終チェック:1分
合計:約10分
これまで夜中までかかっていた議事録作成が、コーヒー1杯を飲み終える間に終わる。
これはもう手放せません。
効果:議事録を「作業」から「戦略資源」へ
AIを導入したことで得られたのは、単なる時短ではありません。
1.品質向上
- 聞き漏れゼロ、網羅性の高い記録
- 会議終了から15分以内で配布可能
- 統一フォーマットで読みやすく、過去議事録の検索性も向上
2.働き方改革への貢献
- 「まだ議事録できてない」というストレスから解放
- 担当者の疲労も軽減
- 単純作業から解放され、戦略的業務に集中可能
会議の多い会社でしたら、議事録に関する時間を大幅に削減でき、コスト削減にもつながると思います。
私も、今まで議事録に費やしていた時間を他の対応や資料作成に回せるようになりました。
NotebookLM活用の注意点
もちろん、万能ではありません。導入時にはいくつか工夫が必要です。
- 音声が不鮮明な場合は、Teams文字起こしを経由する方が精度が安定
- 専門用語の多い会議では、事前にキーワードを与えると出力精度が上がる
(会議のレジュメがや出てくる固有名詞などをテキストにしてソースにアップする)
- 議題が複数ある場合は、分割して処理した方が整理しやすい
(今までの使用経験上、分割してなくてもかなり正確に整理される)
ただし、これらは工夫で解決できる範囲であり、総合的な効果を考えると導入メリットは大きいと言えます。
当社の今後の取り組みと展望
当社は「人がやるべきは判断・意思決定、AIが担うのは定型作業」という基本姿勢を持ち、業務効率化に取り組んでいます。
今後は、議事録作成にとどまらずさまざまな業務にも応用を広げ、中小企業全体の生産性向上に貢献していきたいと考えています。
まとめ
議事録作成の効率化は、単なる時短の話ではなく、企業全体の情報活用力を高める取り組みです。
当社の事例では、段階的にツールを切り替え、最終的に95%の時間削減を実現しました。
「会議が終わったのに、まだ議事録が終わらない…」とお困りであれば、AI導入は大きな一歩となります。
ぜひ一度、AIによる効率化をご検討ください。

システム会社に入社後、主にグループ会社向け基盤システム構築・運用・監視業務及び認証取得業務を担当。
出産を機に退職。
その後、結婚式場など飲食店でのサービス職と工場の事務員で仕事復帰。
工場の倒産後に、ノーティカルをはじめ、工場でお世話になった方々に声をかけていただき、通勤&リモートでトリプルワーク中。
高校1年生と中学1年生の母。子供に振り回される日々を送っている。
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