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【起業・独立】お金に関する不安はなくならないけど、軽減はできる
投稿日 2021.12.06 最終更新日 2022.05.19
起業・開業・独立を考えているけどお金の不安がある
私自身、約5年前に個人事業主として開業しました。
起業・開業・独立をするにあたって、一番の不安は「生活費が稼げるか?」だと思います。
将来の事、子供の事、妻の事・・・
同じ年代で、子供がいる家庭の人なら同じような悩みを持っているのではないかと思い、自分なりの考えを記したいと思います。
おかれている環境は人それぞれだから一概には言えないけど
起業を考えているひとでも、住んでいる場所や、配偶者の有無、配偶者の就業状況、子供の有無と年齢、両親の助けがあるかなど、人によって取れるリスクは違ってきます。
もし、あなたが一人で働いて家族を養っていて、両親の助けを受けれず、子供が受験を控えているとなると、起業するには相当ハードルが高くなると思います。
そこで、置かれている状況で考えるであろうポイントを一つ一つ整理することで、実際に起業にチャレンジするのか、ひとまず辞めておくのかが見えてくると思います。
あれもこれもと同時に悩んでも、ぐるぐると同じところを行ったり来たりして、結局は深みにはまってしまいますので、整理をしたいと思います。
収入の不安に対して
あなたにとって、最大のリスクは何ですか?
お金でしょうか?それとも家族に愛想をつかされる事でしょうか?
中小企業白書での調査でもお金にまつわることが悩みの大半であると指摘していました。
ここでは起業への不安(収入の減少・失敗のリスク)のなかでも、収入について考えていきたいと思います。
①配偶者は勤めている?
配偶者が正社員で毎月しっかり稼いでいる、パート勤めをされている。
この場合、収入が少なくともゼロにはならないので、気持ち的に少し楽です。
配偶者が専業主婦(主夫)の場合、収入がゼロからスタートになります。
自分の収入が家族を養う全てであるので、無収入期間の不安に打ち勝つ精神力が必要となります。
これは経験した人でないと実感しにくいですが、毎月貯蓄が減っていくのは気分的に厳しいものがあります。
配偶者が起業の後押しをしてくれているのであれば、少しの間働きに出てもらうことをお願いするのが良いかもしれません
勤めに出られていると、お金への不安が少し軽減されますので起業へのハードルが下がります。
ですが、相当話し合ってください。
なぜ、起業するのか。
なぜ、起業という手段を選ぶのか。
想像している2倍3倍、話し合った方がいいです。
起業をする人は、自分の希望を叶えるためにすることなので我慢ができます。
一方、配偶者の場合はそうではありません。
意地悪な言い方をすれば「巻き込まれた」と思うものです。
また、成果がなかなか出ない場合もあります。
すぐには成果が出ないものだと分かっていても、耐えしのぐ期間はなかなか大変です。
ましてや直接手を下せない家族の場合、想像以上にヤキモキしているでしょう。
私の経験からも、事業がうまくいくまでの期間をいかに乗り越えることができるのか?が一つ目のヤマと考えます。
②子供は進学期?
お子様がいる場合、さらに悩ましい問題になります。
子供ができると、大体のことは子供優先に考えると思います。親としては当然のことだと思います。
しかし、子供ができると何かとお金がかかるのもまた事実です。
特に、受験を控えたお子様の場合は塾や予備校などの費用に、進学先の学費や準備費が必要となり、何かとお金のかかる時期となります。
「独立をするんだ!」と思っていても、子供の教育費がネックとなり起業を断念する人を何人もみました。
もしお子様がいても、お金のかからない時期であれば起業へのハードルも下がります。
私の場合は、子供が保育園の時でした。
そこまでお金が必要な時期でもなく、やるなら今しかないと思いました。
とは言え、子供にお金がかからない時期と言うのは、近い将来に発生する学費の貯金をする絶好の機会でもあります。
一方で、貯金はできないかもしれないけど、後で取り返すことも可能です。
ここはリスクをどのように捉えるか、人によって変わってくるでしょう。
教育費がかからない時期であれば、お金の必要性が少し下がりますので、起業へのハードルも下がります。
③家族は起業に対して理解してくれている?
会社勤めの時と大きく変わるのは、決断を下す仕事の重要性が増すことです。
そういった状況におかれるのに、家族の理解がないと起業をするのはつらいものがあると思います。
少なくとも反対はされないように、しっかりとした準備を行い、応援してもらえる関係性を家族に対しても築くことは重要です。
家族の反対があるのなら、起業に踏み切るのはかなりリスクが高いと思います。
繰返しになりますが、
なぜ、起業するのか。
なぜ、起業という手段を選ぶのか。
企業理念や志などを考えて、何度も話し合うことををお勧めします。
ですので、家族の理解を得られると、それだけで起業へのハードルは大きく下がります。
④貯えは最低でも1年分はある?
起業をおこなうと、売上の見込みがたたない初めのうちは、資金が先に流出します。
毎月の現預金残高が減っていくのをみるのは、想像以上に精神的にダメージを受けます。
経験をしてみると、なかなか辛いものがありました。
ましてや、生活費の残高がなくなると、目先の事ばかり考えてしまいます。
もちろん、起業したからには何でもいいから早く稼ぐという考えもありますが、多少のゆとりがあるほうが良い意思決定ができると思います。
どれくらいの金額を残しておけばいいのか?と聞かれますが、できれば1年分の生活費があるといいと思います。
起業される業界によって貯える額は決まると思いますので、起業前に顧客がいるなど早期に売上が立って回収される見込みがあれば3~6カ月でもいいと思います。
このあたりは、人によって異なりますので、数値計画を何度も行いながら決めます。
⑤はじめはかなり収入が減る可能性があるけど大丈夫?
私は大企業に勤めたこともなく、一般的な中小企業での勤務だったので、正直に言ってそれほどの年収を稼いでいたわけではありません。
しかし、大企業に勤めていると年収が少なくとも600万円。800万円~1000万円の人もザラにいる状況です。
起業をしてこれだけの収入を得ようと思うと、それなりにハードルは上がります。
800万円をもらっている人は、生活水準もおのずと800万円の暮らしになります。
もちろん節約家の方もいると思いますが、通常は稼いでいる金額に見合った支出をするものです。
起業をすると、大体が収入ゼロからのスタートになります。
これまでの生活水準から比べると大きな違いです。
起業前と起業後の年収のギャップが多いほど、苦労を感じてしまいますので、起業をする場合は事前に家計の見直しを図り、生活水準を落としておくこともリスクヘッジとして有効です。
まとめ
収入に関する不安材料は、主に上記の5つではないかと思います。
そもそも、生活できるのか、子供をきちんと進学させられるのか、生活水準は落としたくない(落としたくないと家族に言われる)など、主に世帯主として稼いできたのならなおのこと、収入の部分に対して責任感を感じます。
お金に関する悩みは、正直言ってなかなか無くなりません。
であれば、不安は何なのかを見えるようにして、それに対する対策を考えることが前向きで大事なことではないかと思います。
中小企業診断士/ファイナンシャルプランニング技能士2級/全経簿記上級
神戸市出身
中小企業3社(食品製造・アパレル)で約20年間財務経理部門を担当。2017年に中小企業診断士として独立。2020年株式会社ノーティカル設立。
事業計画・資金計画の立案から金融機関折衝や資金調達、計画実行支援を中心に、経営改善や新規事業支援を行う。
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