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【財務】資金繰りを改善する4つの支出削減策
投稿日 2024.09.20 最終更新日 2024.10.28
資金繰りが厳しくなり理由は、収入より支出が多いから。
本当に単純なことですが、問題は収入が予想通りにならないことです。
マーケティングをたくさん勉強して実行しても、かならずしも売上が上がるとは限らない。
プロモーション活動をしても、結果がすぐには結び付かない。
むしろマーケティングやプロモーションにかけるお金がいる分、支出が増え資金繰りの苦しさが加速するということに…
だいたい多くの場合、売上を伸ばす施策を行っても結果が出るまで時間がかかります。
小さな会社の場合は、売上を伸ばすための支出を増やすよりも、まずは支出を抑えることから始めてほしいです。
もちろん攻めなければいけない時もあるでしょうが、体感的な確率論として、まずは確実な支出の見直しからをお勧めします。
資金繰り改善4つの支出削減
聖域を作らない
資金繰りを本気で改善したいのであれば、聖域を作らないと決めてからが良いでしょう。
支出を見直すときは、過去の延長で考えてもなかなか思い切った発想が出ません。
当然痛みを伴うこともあると思いますが、一度、一から見直す方すことをお勧めします。
忖度や保身、見栄など経営にあまり関係なさそうなことはメスを入れる候補。
変わることは辛いことですが、ここで変わらないと後々もっと大変なことにも。
とはいえ、人間変化をすることの大変さはよくわかります。
ただ、一気にやってしまった方が何かと楽でもあります。
①保険・贅沢品を見直す
まずは保険を見直してみましょう。
結構、そのままにほったらかしにしている事業者さんを見かけます。
特に、税理士さんや知り合いの保険屋さんのお付き合いで、言われるがままに加入した保険は削減の可能性が高いです。
一度、保険の見直しを行いましょう。
本当に必要な保証なのかどうか?を考えて決めることは、経営者しかできません。
また会員制保養所などの維持費など事業に本当に必要なことなのか?移動以外の部分に過剰に車にお金を使っていないのか?なども検討の余地があります。
業績が良かったころに加入した節税目的の保険や購入した贅沢品は、結構残ってることを目にします。
②固定費を見直す
経費削減の定番と言えば、固定費を見直しです。
固定費とは、使っても使わなくても同じ金額がかかるものを指します。
特に近年ではサブスクが流行っていますので、様々なサービスに加入されているかもしれません。
基本的には「同じものなら安く買う」です。
通信費、光熱費、賃料など形は無くても同じ効果を持つものも含まれます。
物事を切り替えるときのコストをスイッチングコストと呼ばれますが、スイッチングコストは何も金銭的なものだけでなく気持ち的なものも含まれます。
人間変わることは基本的に嫌なので、現状慣れ親しんだモノから変えるのを拒むのは当然の心理です。
ですが、変わる不便ははじめだけ。
いつの間にか案外当たり前となり、慣れてしまいます。
従業員からもはじめは不満が出るでしょうが、そのうちに慣れます。
③営業経費を見直す
冒頭でもお話ししましたが、
マーケティングやプロモーション活動は、かならずしも売上が上がるとは限らない。
結果がすぐには結び付かない。
ここが難しいポイントです。
なので費用対効果を測定し、交際費・広報費・交通費などなど、営業活動の経費を見直しましょう。
惰性で流していませんか?
何となくと言った経験則な部分があることは十分承知します。
言語化できないこと、ロジカルに説明できないことはたくさんあると思います。
が、売上の結果が出ていないと…と言ったところです。
結果の出ている営業員は、はたから見ると因果関係がしっかりできている確率が高いです。
優先順位を決め、メリハリをつけて使う。
何のために?
効果を具体的に言えるか?
説明できないものは、見直しの対象としてもいいでしょう。
④人件費を見直す
給与の削減は、最終手段と言ってもいいでしょう。
そのため、まずはムダをなくすことから。
「ウチは皆忙しいしムダなんてないよ」
と言われそうですが、昔のやり方のままだったり、簡単なIT化ができていなかったりなど、小さな会社の場合はまだまだ多いです。
単に「生産性を上げるように」「残業しないように」と言ったことでなく、全社的に作業工程と時間を記録してムダがないか総点検するくらいでないと、なかなか改善は厳しいでしょう。
一気にしなくても、できる部分から一つずつでもいいと思います。
大事なのは、常に考え改善を続けること。
人手不足で、最低賃金も上がっていますので、資金繰りが厳しい会社ほど生産性を高める必要性は高いでしょう。
まずは残業代。休日出勤手当を減らす。
役員報酬を減額する。
それでも足りない場合は、そもそものビジネスモデルやオペレーションがマズいからかもしれません。
そして、最終手段として賃金カットやリストラを検討します。
かつて会社員として働いていた時、賃金カットされた経験がありますが、本当に嫌なもんでした。
急速に会社への貢献意欲がそがれます。
そうなると、まとまりもなくなりますし、改善もおぼつかなくなります。
その為、賃金カットに至るまでのプロセスが大事だと思います。
「やることをすべてやったから仕方ない」
と皆が思えるまで、やり切った後にすることをお勧めします。
削減時に落としてはいけない3つのもの
支出を削減するうえで落としてはいけないもの。
それは
品質・信用・労働意欲
の3つです。
品質。信用。労働意欲の3つは一度落としてしまうと、取り返しがつかなくなってしまいます。
一時的に支出を抑えられても、それ以上の損失になりかねません。
どうしても犠牲にする場合は、影響を最小限に抑える努力を。
何が大事なのかを考えるきっかけになると思います。
まとめ
4つの支出削減策
前提:聖域を作らない
・これまでの当たり前を疑う。
・忖度、保身は無し。
①保険・贅沢品を見直す
・本当に必要か?
②固定費を見直す
・同じ効果なら安く
③営業経費を見直す
・効果的か?惰性になってないか?
④人件費を見直す
・ムダは無い?
重要:品質・信用・労働意欲は落とさない
支出の見直しについてはコチラの記事も
中小企業診断士/ファイナンシャルプランニング技能士2級/全経簿記上級
神戸市出身
中小企業3社(食品製造・アパレル)で約20年間財務経理部門を担当。2017年に中小企業診断士として独立。2020年株式会社ノーティカル設立。
事業計画・資金計画の立案から金融機関折衝や資金調達、計画実行支援を中心に、経営改善や新規事業支援を行う。
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